「示談とは」
示談とは、自分(加害した側)が起こした事件について、被害者側との話し合いで解決することを指します。
加害者が加害の事実を認めたうえで、被害者に謝罪し一定の金額(これを示談金といいます)を支払うことで被害者に許してもらう、というのが一般的な示談の流れです。
◎ここがポイント
・刑事事件化しなければ、捜査・裁判を回避できる
・示談をすることで被害者が加害者を許せば起訴猶予につながりやすい
・示談すれば、民事訴訟を起こされるのを回避しやすくなる
・示談が成立すれば、軽い処分になる見込みが高くなる
・刑事事件に強い弁護士に相談すれば、示談金が適正な金額になる
示談することのメリット
1.刑事事件化を防げる
警察に事件が発覚する前に被害者との間で、被害届を出さない・告訴しないといった内容で示談が成立すれば、刑事事件化することなく事件を終結させることができます。
そうすると、警察から捜査を受けたり、裁判になったりすることを避けられます。
2.起訴猶予になる可能性が高まる
起訴猶予とは、検察官が事件について起訴せずに検察官段階で事件を終結させる不起訴処分の一つです。検察官は事件自体が重罪であるか軽犯罪であるかというだけでなく、事件前後の事情も加味して処分を検討します。
その際に事件後に示談が成立していると「与えてしまった被害について、金銭的な解決が一定程度なされている」と見なされるため、処分にも大きな影響を与えます。
さらに「被害者が加害者を許し、処分を求めない」という条項が加われば、処罰の必要性が下がるため、さらに起訴猶予に繋がりやすくなります。
3.より軽い処罰に留まる
また、たとえ起訴された後でも示談が成立していると、処罰を軽くするうえで大きな意味があります。裁判所が、処罰を決定する際に検討する事項には、事件自体の重さ・軽さだけでなく、事件前後の事情が含まれるからです。
そのため、示談が成立している状態は「被害者が被告人を許している」と見なされ、事件後に処罰を決める際に有利に働きます。
4.民事上の責任をそれ以上負わない
1~3にプラスして、示談には「清算条項」と呼ばれるものがありますので、「示談により事件全体を解決し、今後互いに法的責任を負わない」という意味の条項が付け加えられるのが一般的です。
そのため、示談が成立すれば、被害者から、更に民事訴訟を起こされるといった事態を避けることができます。
事件を穏便に終わらせたい!示談で済ませるには?
被害者がいる犯罪の場合、示談することは事件を穏便に終わらせるための必須条件と言えます。何もしなければ、起訴されると言っても過言ではありません。
逆に被害者との間で示談が成立すれば、事件について不起訴処分となったり、略式罰金となったりするなど、軽い処分で終結する見込みが高くなります。
被害者との間で示談をするためには、
・被害者と連絡を取る
・被害者に対し、謝罪の意思を示す
・被害者との間で、示談を締結する
という流れを踏む必要があります。
起訴前に示談が成立すれば不起訴処分となる見込みが高まるなど、早くに示談することのメリットは大きいものです。刑事事件では、早い段階で示談に向けて動くことが重要です。
しかし、被疑者被告人が被害者と直接やりとりをするのは難しいことも多く、示談成立したのに別のことが起こるなどといったことを防ぐためには、弁護士を通じて進めた方がうまく運ぶことが多いです。
被害者との間で示談にして事件を穏便に終わらせたい場合は、一刻でも早く弁護士に依頼することをおすすめします。
示談金の相場とは
示談金に、決まった相場や金額はありません。
そもそも示談金は法的な規定がありませんので、双方が納得しているのであれば金額はいくらでもかまわないのです。
ただし、被害者の感情や罪の重さ、治療費の有無、社会的地位などで金額は変わりますが、中でも重要視されるのが被害者の感情です。示談金とは「この金額であれば、加害者を許すことができる」という損害補償になりますので、被害者側の気持ちによって決まります。
いくら支払うべきか心配な場合には、弁護士に相談するようにしましょう。
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