窃盗罪とは
他人の財物を窃取した場合、窃盗罪が成立し、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます。
窃盗罪には、スーパーやコンビニでの万引き、置き引き、空き巣、事務所荒らし、下着泥棒など様々な太陽があります。
処分の見通し
処分の種類
大きく分けて、不起訴処分、略式罰金、公判請求があります。公判請求され、有罪判決となった場合、罰金刑か、懲役刑が科されます。有罪判決では、執行猶予付きの判決か、実刑判決が下されることになります。
処分を決める主な要素
⑴ 行為態様:計画性と常習性
行為態様が悪質であれば、処分は重くなります。
犯行の常習性が、行為の悪質性を高める要素です。コンビニでの万引きを例にすると、繰り返し同一の店舗からコンビニの弁当を盗んでいた場合、コンビニで1回だけ弁当1つを盗むことと比べて、悪質といえます。窃盗の前科前歴がなくても、同様の窃盗を繰り返している場合でも、常習的な犯行とされることがあります。
⑵ 動機・経緯
動機・経緯の内容も、処分の内容を決める重要な要素です。貧困による空腹のあまりコンビニ弁当を盗んでしまった場合と、遊び感覚で万引きをした場合とでは、前者の処分が軽くなりやすいです。
また、犯行の計画性の有無も、重要な要素です。空き巣を例とすると、家に住人がいない時間帯を正確に調べた上で、住居に侵入し窃盗をした場合、突発的な犯行と比べて、悪質といえます。
⑶ 被害の程度
盗んだ物の財産的価値が、被害の程度を決めます。現金100万円盗んだ場合と、100円のおにぎりを1つ盗んだ場合とでは、前者の処分が重くなりやすいです。
⑷ 被害感情の程度、示談の成否
同じ被害額であっても、被害者が厳罰を望んでいるか否かも、処分を決める重要な要素です。被害感情の程度は、示談が成立しているのかと関係します。
示談が成立し、被害者が、被疑者、被告人を許すことになれば、軽い処分になりやすいです。
⑸ 前科前歴の有無
同種の前科があると、処分が重くなりやすいです。
窃盗罪の疑いをかけられてしまったら
なるべく早く弁護士に相談
弁護士に相談することで、今後の処分の見通しについて知ることができ、対応もとりやすくなります。特に突然逮捕された場合には、これからの手続の進行が分からず、不安になることが多いでしょう。専門の弁護士から適切なアドバイスをもらうことで、不安が和らぐと思います。
身体解放
逮捕勾留をされた場合、身体を拘束されるので、生活に大きな支障が生じます。仕事に行くことも、家に帰ることもできなくなります。身体を拘束されて孤独な日々が続くと、肉体的にも精神的にも負担が大きいです。
被疑者、被告人の方のためには、早期の身体解放が非常に重要となります。弁護士にご依頼いただければ、保釈等により、早期の身体解放が可能です。
示談交渉
窃盗事件を起こしている場合には、被害弁償や示談をすることで不起訴処分により 刑事裁判及び前科を回避したり、執行猶予などの軽い刑を目指したりすることができます。
ただ、被疑者、被告人の方が自ら示談交渉をしようとすると、いくつか困難な点があります。まず、被害者との面識がない場合です。被害者の連絡先を知らなければ、示談交渉のしようがありません。警察が被疑者、被告人に被害者の連絡先を教えることはありません。このような場合、弁護士にご依頼をいただければ、連絡先を確認し、示談交渉に当たることが可能です。
また、被害者が複数いる場合も困難です。示談交渉の相手が増えるので、交渉が複雑化するからです。複数の交渉であっても、弁護士であれば適切に対処していきます。弁護士にご相談いただければ、適正な量刑相場を踏まえて、交渉をすることができます。
最後に、被害者の怒りが強い場合です。被疑者、被告人の方が連絡を取っても、被害者が感情的になってしまっていたら、交渉に全く応じてもらえないことが多くあります。このような場合に、弁護士が入ることで、被害者も冷静になり、交渉に応じてくれることがあります。被害者の方と直接やり取りをしないで良いというメリットもあります。
法廷弁護
公判請求された場合、刑事裁判が開かれます。無罪主張をする場合はもちろんのこと、刑の減軽、執行猶予付きの判決を求めるのであれば、法廷での弁護活動が大切です。被告人の監督を約束する家族がいるのであれば、家族の証人尋問が考えられます。また、被告人質問も重要です。弁護士に依頼すれば、綿密な準備と打ち合わせをした上で、刑事裁判に臨むことができます。
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