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東京 荒川 無料相談 脅迫罪 | 刑事事件の弁護士ならあいち刑事事件総合法律事務所

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東京 荒川 無料相談 脅迫罪

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 東京支部

 

脅迫罪について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
東京都荒川区在住のCは、荒川区の会社に勤めている。ある時Cは、上司であるMと仕事の関係でトラブルが起き、それ以降MはCに対して無視するなど、陰湿な嫌がらせ行為をするようになった。2020年6月、Cの携帯電話に「早く会社を辞めろ。従わなければ殺すぞ。」などといったメールが朝、昼、晩の計3回届いた。宛先不明だったが、メールの内容が会社関係であったため、Cはすぐさま会社に相談したところ、そのメールを送ったのはMだと判明した。Cは、これまでもMから多くの嫌がらせ行為があったため、荒川警察署に被害届を出した。
この場合、Mは何の罪に問われるでしょうか。(フィクションです)

 

・脅迫罪
パワハラやセクハラなど、会社内での人間関係トラブルは、現在社会的に問題となっています。中でも、上司からの嫌がらせは陰湿なものも多く、表沙汰にならないだけで、水面下で心苦しい思いをしている方もいらっしゃるかもしれません。今回は、パワハラに当たる脅迫罪について検討していきます。脅迫罪については刑法222条で記されています。

第222条(脅迫)
1 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。

 

犯罪が成立するには、「構成要件に該当し違法且つ有責な行為」である必要があるので、まずは構成要件に該当するかから検討します。222条2項は親族に関する規定なので、1項を検討します。

 

第一に、「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し」ですが、これらは該当事項が列挙されているだけなので、すべて該当する必要はありません。今回のケースでは、Cの携帯電話に「早く会社を辞めろ。従わなければ殺すぞ。」などといったメールが朝、昼、晩の計3回届きました。この「殺すぞ。」といった文面はCの生命に対してのものなので、「生命・・・に対し」に該当します。

 

第二に、「害を加える旨を告知して」ですが、「害」はそれ自体犯罪を構成するようなものであることを要しません。つまり、適法行為であっても害悪となり得るということです。例えば、「言う通りにしないと横領していたことを会社にばらすぞ」など不正行為を会社に通報する旨の告知は、それが被害者を畏怖させる目的で行われたものであるならば、脅迫罪となり得るということです。また、「害」の内容は、一般に人を畏怖させるに足りる程度のものであれば、被害者が畏怖しなくても、脅迫罪が成立します。今回のケースでは、Cの携帯電話に「早く会社を辞めろ。従わなければ殺すぞ。」などといったメールが朝、昼、晩の計3回も届き、さらに届いた時点では宛先不明であったことから、Cが実際に畏怖しなくても、一般人であれば自分の生命に危険が差し迫っていると考えるはずであるので、Mが脅迫メールを送った行為は、「害を加える旨を告知して」に該当します。

 

第三に、「人を脅迫した者は」ですが、本罪における脅迫は、「相手方又はその親族に生命・身体・自由・名誉又は財産に対して害悪を加えることを告知すること」をいいます。前述した通り、相手方に恐怖心を抱かせる必要はありません。なお、恐喝罪は相手方が恐怖心を抱いてそれに基づいて財物を交付する必要がありますが、その分法定刑は10年以下の懲役と重くなっています。今回のケースでは、前述した通り、Cのもとに「早く会社を辞めろ。従わなければ殺すぞ。」というメールが届きました。これは、Cの「生命」に対して、「殺すぞ。」といった「害悪を加えることを告知」しているので、本条に該当します。
次に、違法性と責任ですが、違法性に関しては正当防衛(36条1項)などの事実はなく、責任に関してもMは心神喪失者等でないので、以上見てきたことをまとめるとMの行為に脅迫罪(222条)が成立するといえそうです。

 

・強要罪との違い
Mは「早く会社を辞めろ。」とも言っており、脅迫しつつMに会社を辞めるよう働きかけているようです。このような罪で強要罪というものがあるので、これについて解説します。強要罪については刑法223条に記されています。

第223条(強要)
1 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。
2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者も。前項と同様とする。
3 前2項の罪の未遂は、罰する。

 

脅迫罪との大きな違いは、強要罪は、暴行・脅迫を手段として①人に義務のない行為をさせる、又は②権利の行使を妨害する点です。簡単に言ってしまえば、脅迫罪は被害者を脅迫して成立する罪ですが、強要罪はそれに加えて被害者に①、②をさせるということです。
Cは会社を辞めるような義務はありません。このようなCに対して会社を辞めなければ殺すなどと言う内容のメールを送るのは、「脅迫し・・・義務のないことを行わせ」に当たる可能性があります。
強要は脅迫だけにとどまらないため、刑罰も「3年以下の懲役」と重くなっており、未遂罪も規定されています。今回のケースではCは会社を辞めていないため、未遂罪にとどまりそうです。

 

・刑罰について
では、犯罪が成立したとしてどのような刑罰が科されるのでしょうか。脅迫罪では「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する」と書かれています。なので期間に関しては「1月以上2年以下」となり、罰金の範囲に関しては「1万円以上30万円以下」となります。一方、強要罪では「3年以下の懲役」と書かれています。既遂の場合は「1月以上3年以下」となります。未遂罪の場合は、必ず減刑されるわけではありませんが、減刑する場合は「その長期及び短期の二分の一を減ずる」と書かれています(68条3号)。ですので、強要未遂罪の場合は「半月以上3年以下の懲役」となります。

 

・まとめ
Mにいずれの罪が成立するかは、MがCを辞めさせようとしてケースの行為に至ったか否かによります。これは、これまでのMからのCへの嫌がらせの内容によるでしょう。
脅迫罪(222条1項)にあたる場合、1月以上2年以下の懲役若しくは禁錮又は1万円以上30万円以下の罰金が科せられることということになります。
強要未遂罪(223条1項・3項)にあたる場合、半月以上3年以下の懲役が科せられることになります。
刑に関しては行為の内容のほか、初犯か前科を持っているかによっても変わります。

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