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東京都新宿 痴漢は強制わいせつ罪か条例違反か | 刑事事件の弁護士ならあいち刑事事件総合法律事務所

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東京都新宿 痴漢は強制わいせつ罪か条例違反か

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 東京支部

 

痴漢事件には、各都道府県が定めている迷惑防止条例違反が成立する場合と、強制わいせつ罪が成立する場合があります。

迷惑防止条例が成立する痴漢事件と強制わいせつ罪が成立する痴漢事件には、どのような違いがあるのかについて、電車内で痴漢事件を起こした事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

 

【事例】

東京都新宿区にある会社で勤務している男性A(36)は、通勤で使用している京王線の電車内で、女性V(24)の臀部を服の上から触り始め、Vが声を上げないことをいいことに下着の中に手を入れて陰部を直接触りました。

Aの痴漢行為は、強制わいせつ罪と東京都が定める迷惑防止条例のどちらに該当するでしょうか。

(※事例は全てフィクションです。)

 

【強制わいせつ罪とは】

強制わいせつ罪は、刑法第176条で規定されています。

  • 刑法第176条:13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

 

強制わいせつ罪が成立する行為は、被害者の年齢が13歳以上か13歳未満かどうかで変わります。

被害者の年齢が13歳以上の場合は、「暴行又は脅迫」を用いて「わいせつな行為」をすると強制わいせつ罪が成立します。

「暴行又は脅迫」については、「被害者の反抗を著しく困難にさせる程度の暴行又は脅迫」と解釈されています。

例えば、被害者が反抗しないために手を押さえつけたり、怒鳴り声を上げて被害者に恐怖心を与えて反抗させないようにする行為が「暴行又は脅迫」に該当します。

「わいせつな行為」については、「性欲を刺激、興奮又は満足させ、かつ、普通人の性的羞恥心を害し、性的な道義的観念に反する行為」であると裁判所が定義しています。

例えば、相手の体を触ったりキスをしたり、服を脱がせるといった行為が「わいせつな行為」に該当します。

つまり、相手が反抗できないように暴行や脅迫をして、わいせつな行為を行った場合に強制わいせつ罪が成立するということです。

ただ、被害者の年齢が13歳未満であれば、暴行や脅迫を用いていなくても、わいせつな行為をするだけで強制わいせつ罪が成立します。

 

【痴漢は強制わいせつ罪?迷惑防止条例違反?】

結論から言うと、痴漢行為は強制わいせつ罪が成立するケースと迷惑防止条例違反が成立するケースがあります。

 

まず、迷惑防止条例とは、各都道府県が定めている条例を指します。

今回の事例が起きた東京都が定める迷惑防止条例(正式名称は「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」)では、痴漢について第5条で以下のように規定されています。

  • 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
    • 公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。

 

 

迷惑防止条例違反が成立する痴漢は、「公共の場所又は公共の乗物」で、「衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の体に触れる」行為をした場合になります。

一方で、強制わいせつ罪が成立する痴漢は、「暴行又は脅迫」を用いて、「わいせつな行為」をした場合になります。

上記の説明だと、電車は公共の乗物に該当するから電車内での痴漢は全て迷惑防止条例違反と思った方もいるかもしれません。

ただ、電車内であっても、「被害者の性的自由を侵害する程度」が大きければ強制わいせつ罪は成立します。

また、強制わいせつ罪が成立するには「暴行又は脅迫」が必要ですが、電車内の痴漢においては「下着の中に手を入れる行為」そのものが暴行に該当すると判断される場合もあります。

 

 

今回の事例で考えると、AはVの臀部を服の上から触り始め、Vが声を上げないことをいいことに下着の中に手を入れて、陰部を直接触っています。

これは、Vの性的自由を侵害する程度が大きく、下着の中に手を入れているため、Aの痴漢行為は強制わいせつ罪に該当する可能性があります。

 

【強制わいせつ罪・迷惑防止条例違反の刑事弁護活動】

電車内で痴漢事件を起こしてしまい、強制わいせつ罪・迷惑防止条例違反の疑いで警察から取り調べを受けることになった方は、早めに弁護士に依頼することをお勧めします。

弁護士による被害者との示談交渉が早期事件解決のカギとなります。

特に、強制わいせつ罪となると、罰金刑がありませんので、示談せずに起訴となると、裁判にかけられてしまいます。裁判は公開の法廷で行われますので、犯罪を犯したことが、学校や会社に知られてしまう可能性もあります。

 

弁護士法人あいち刑事事件総合法律相談事務所では、強制わいせつ罪や迷惑防止条例違反はもちろん、様々な刑事事件の弁護活動を担当した実績のある弁護士が多数在籍しています。

初回の法律相談は無料でご案内していますので、強制わいせつ罪・迷惑防止条例違反等の刑事事件でお困りの方は、24時間受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)まで、お気軽にご連絡ください。

 

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