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神奈川県横須賀市 逮捕 赤ちゃんを監禁 | 刑事事件の弁護士ならあいち刑事事件総合法律事務所

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神奈川県横須賀市 逮捕 赤ちゃんを監禁

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 横浜支部

 

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 横浜支部が解説します。

神奈川県横須賀市に住む父親のAさんは、交際相手Bさんの実子である赤ちゃん(Vちゃん(生後7カ月))が夜中泣き止まないことに嫌気がさし、赤ちゃんをドラム式の洗濯機の中に入れ蓋をして閉じ込めることを繰り返していました。Bさんはその都度Vちゃんを取り出し、Aさんに二度としないように注意してきましたが、再度、Aさんが同様のことをしたためAさんの知らないところで児童相談所に通告しました。すると、事態を重く見た児童相談所は神奈川県横須賀警察署に警察に援助を要請。警察の捜査の結果、Aさんは監禁罪の疑いで逮捕されました。
(事実を基にしたフィクションです。)

~ 監禁罪 ~

児童虐待が後を絶ちません。
厚生労働省によると、全国の児童相談所が2018年度に児童虐待の相談・通告を受けて対応した件数は

15万9850件(速報値)

だったとのことで、1990年度の統計開始から28年連続の増加しています。
なお、児童虐待の通告は義務です。
「児童虐待を受けたと思われる児童を発見した場合」は児童相談所などに通告しなければなりません。
そして、児童虐待が刑事事件に発展しそうな場合は警察が介入し、児童虐待を行ったを疑われた方が逮捕されるという事態も想定されます。

監禁もその児童虐待の一つでしょう。
今年の11月7日には、広島県福山市の28歳の会社員の男性が、交際相手の女性の生後7か月の赤ちゃんを自宅の洗濯機の中に閉じ込めたとして監禁の疑いで逮捕されています。報道によると、母親である女性は当時、外出していたということで、男性は深さ40センチの洗濯槽の中に入れた赤ちゃんを携帯電話で撮影し、画像を女性に送っていたということです。

ところで、この監禁罪について簡単に解説します。
監禁罪は220条に規定されています。

刑法220条
不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

「不法に」とは正当な理由がないのに、という意味です。
その行為が社会通念に従って社会的に許容される範囲の行為であれば「不法」とはいえないでしょう。
たとえば、「かつて」は、親が「しつけ」のため子を押し入れの中に閉じ込めることがありました。同様の経験をされた方も多いのではにないでしょうか?
親は子を監護、教育する義務があり(民法820条)、必要な範囲で懲戒することができるからです(民法822条)。
したがって、子を押し入れの中に閉じ込める行為が、真に子の監護、教育のために必要と認められる場合は「不法」とはいえなかったのです。

ところが、それは「かつて」の話です。
何が正当な、不法でない「しつけ」なのかは、国民の正常な常識感覚(社会通念)により変わるものです。
また、平成23年の民法改正によって、上記規定に、「子に対する監護、教育は「子の利益のため」に必要な範囲で懲戒権を行使しなければならない」旨の文言が加えられました。
したがって、今では、子を押し入れに閉じ込める行為であっても監禁罪に問われることはあります。
もっとも、子を洗濯機の中に閉じ込める行為は、子の懲戒権行使のための手段としておよそ認められることはなく、つまり「不法に」監禁したことに当たるでしょう。

なお、現在、法務省の法制審議会において、懲戒権の規定(民法822条)の削除を巡って議論されています。
来年4月1日には、改正児童虐待防止法が施行され、それから2年を目途に規定の見直しが進められるとされています。

もう一つ、監禁罪で問題となるのが、生後7か月の赤ちゃんが監禁罪の客体となり得るのかという点です。
なぜなら、監禁罪は人の身体的活動の自由を奪う犯罪で、それを奪ったからこそ監禁罪に問われるのに、赤ちゃんにはこの身体的活動の自由が認められないとも考えられるからです。
この点、生まれて間もない「嬰児」は監禁罪の客体に当たらないと解されています。
生後いつまでが「嬰児」なのか法的な定義はないと思います。しかし、母子保健法によれば、出生後28日未満の者を「新生児」、それ以降の1歳未満の子を「乳児」と定義しています。そして、「新生児」の中でも生まれて間もない「新生児」を「早期新生児」と呼ばれます。
もっとも、生後7か月ともなれば、赤ちゃんといえどもハイハイをして移動することが可能です。
生後7か月の赤ちゃんであれば、監禁罪の客体であることに争いはないかと思われます。

なお、監禁によって人に怪我を負わせたり、人を死亡させると監禁致死傷罪(刑法221条)に問われます。
傷害の場合は3月以上15年以下の懲役、死亡の場合は3年以上の有期懲役です。
かつて、子どもがドラム式洗濯機に入って窒息死するという事故も発生しています。
つまり、最悪の場合、監禁致死傷罪に問われることもあります。

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