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東京大崎 逮捕 強盗致死事件 | 刑事事件の弁護士ならあいち刑事事件総合法律事務所

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東京大崎 逮捕 強盗致死事件

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 東京支部

 

強盗致死罪について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

Aさんは自らが経営する会社のトラブルで金銭に困っていたため、東京都品川区大崎に住む知人Vさんの家に侵入して金銭を奪おうと考えました。
そこでAさんはVさん宅に侵入し、「金をいますぐに差し出せ!」とVさんにナイフを突きつけながら怒鳴りつけましたが、すぐにVさんの家族が集まってきたため、Aさんは何も盗らずに逃げ出しました。
その後Aさんは逃走しようと玄関まで向かったのですが、その際にVさんが再度追いかけてきたため、Aさんは持っていたナイフでVさんの腹部を突き刺しました。
その結果Vさんが死亡してしまいました。大崎警察はAさんを逮捕しましたが,Aさんにはどのような罪が成立するのでしょうか。
(この話は事実を基にしたフィクションです。)

 

~強盗致死罪~

まず本件でAさんは現金を奪う目的でVさん宅に立ち入っているので、この行為は「正当な理由」なくVさんの「住居」に「侵入」したとして住居侵入罪(刑法130条)が成立すると考えられます。
では、AさんがVさんにナイフを突きつけて現金を奪おうとした行為に強盗罪(刑法236条1項)が成立しないでしょうか。
刑法236条1項 「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。」

これについて強盗罪における「暴行」は反抗を抑圧するに足りる程度のものであることを要すると考えられていますが、ナイフという鋭利な武器を突きつけながら怒鳴る行為は相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の「暴行」と判断される可能性が高いです。
もっともAさんは何も盗らずに逃走しているので、「財物を強取」したとはいえません。

以上より、Aさんの行為には強盗未遂罪(刑法243条)が成立すると考えられます。

 

また本件でAさんはナイフで突き刺すことによってVさんを死亡させていますが、Aさんの行為に強盗致死罪(刑法240条後段)が成立しないでしょうか。
刑法240条 「強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。」

これについて同罪の「強盗」には強盗未遂犯も含まれるところ、強盗未遂罪に当たる行為をしたAさんがVさんを殺害している本件では問題なく強盗致死罪が成立するようにも思えます。
もっも本件でVさんはAさんが逃走の際にナイフで突き刺したことによって死亡しているのであり、強盗行為の一部として行われた暴行行為から死亡結果が生じたわけではありません。
このように反抗抑圧の手段として行われた暴行から死亡結果が生じていない場合にも強盗致死罪の成立を認めてもよいのでしょうか。
ここで「強盗」のどのような行為から死亡結果が生じている場合に強盗致死罪の成立が認められるのかが問題となります。

まず前提として強盗致死罪は強盗の機会に人の死亡という重大な結果が生じることが多いことから、被害者を保護することを目的として定められた規定であるとされています。
そうだとすると、強盗致死罪の成立を反抗抑圧の手段として行われた暴行から死亡結果が生じた場合に限定するべきではないと考えられます。

過去の判例(最判昭和24年5月28日)では「刑法第240条後段の強盗殺人罪は強盗犯人が強盗をなす機会において他人を殺害することによりて成立する罪である」と述べられました。
簡潔に言うと、強盗の機会において行われた行為から死傷結果が生じていれば強盗致死罪の成立が認められるということです。

 

これを本件について見てみると、Aさんは逃走しようとした際に追いかけてきたVさんを玄関においてナイフで刺し殺しています。
かかる暴行はAさんが強盗を行おうとした時点と場所と場所的・時間的にも近接したものであり、強盗の機会に行われたと判断される可能性が高いです。

したがって、Aさんの行為には強盗致死罪が成立するとも思われます。
もっとも本件でAさんの強盗は未遂に終わっていますが、このような場合にも強盗致死罪は既遂となるのでしょうか。
強盗致死罪の既遂時期がどのように決まるのかが問題となります。

これについて、たとえ強盗行為自体が未遂であっても死亡結果が生じているのであれば強盗致死罪は既遂となると考えるのが有力な説です。
過去の判例(大判昭和4年5月16日)でも同様の事案で刑法240条後段の成立が認められました。

以上より、上記判例の考え方を用いると本件Aさんの行為には強盗致死罪が成立すると考えられます。

 

~参考条文~
刑法130条 「正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入した者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。」
刑法243条 「第235条から第236条まで及び第238条から第241条までの罪の未遂は、罰する。」

 

大崎警察署 東京都品川区大崎4丁目2-10 03-3494-0110

 

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