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東京都江戸川区 逮捕 強盗未遂事件 | 刑事事件の弁護士ならあいち刑事事件総合法律事務所

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東京都江戸川区 逮捕 強盗未遂事件

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 東京支部

 

強盗未遂事件について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

大学生であるDは、東京都江戸川区に住んでいる。Dは4月から大学がオンライン授業のため、昼食は配送サービスで頼むことが多かった。同じく東京都江戸川区在住のCは、アルバイトとして配送サービスを行っており、宅配エリアも自宅近くの範囲内であった。そしてCはD宅に注文を運ぶことも数回あり、その際立ち話を15分ほどしていたことから、CとDは知り合い程度の仲であった。2020年6月3日、Cは家計が苦しくなったことから、強盗を行うことを計画し、ターゲットとしてDにすることを決意した。2020年6月5日、Dはいつも通り昼食を配送サービスで注文し、Cを宅配人とすることにした。Cは配達人として選ばれたことを強盗の好機だと思い、ナイフを準備してD宅に向かい、D宅のインターホンを鳴らした。何も知らないDは、注文が届いたと思いドアを開けた。Cはドアが開いた途端、ナイフをDの目の前に突き出し、「動くな。お前の家に金があるのは知っている。大人しく出せ。」と言い、Dへキャッシュカードと現金を要求した。Dはあまりに突然の事で、事態を把握することが出来ず、Cのなすがままにキャッシュカードと現金を渡そうとしたが、このままではまずいと思い大声を出し助けを求めた。警察に逮捕されるのを恐れたCは、その後逃走したが、Dの通報により葛西警察署に逮捕された。
この場合、Cは罪に問われるのでしょうか(事実に基づいたフィクションです。)

 

・強盗未遂罪
第236条(強盗)
1 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
第243条(未遂)
第235条から第236条まで、第238条から第240条まで及び第241条第3項の罪の未遂は、罰する。
第43条(未遂減免)
犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する。
第44条(未遂罪)
未遂を罰する場合は、各本条で定める。

 

強盗罪に関しては刑法236条に記されています。また、未遂犯に関する規定は刑法43、44条に記されており、44条の「未遂を罰する場合は、各本条で定める。」ということから、刑法で未遂犯を処罰する規定がある場合は、その規定で罰せられることになっています。つまり未遂犯を処罰する規定がない犯罪行為は、処罰されないということです。強盗罪の未遂に関しては、第243条に記されているので、強盗未遂犯として処罰されます。
では今回のケースはどうでしょうか。犯罪が成立するには、「構成要件に該当し違法且つ有責な行為」である必要があるため、構成要件に該当するかから検討していきたいですが、今回の場合はこれまでと異なり、未遂犯のケースなので、未遂犯とは何かから解説します。

 

・未遂犯とは
まず、前述した通り、未遂犯に関する規定は刑法43,44条に規定されています。未遂とは、43条に書かれている通り、「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった」ことを指します。なので成立要件として①犯罪の実行に着手したこと、②構成要件的結果が発生しなかったことが必要です。
「①犯罪の実行に着手したこと」とは、実行行為を開始することをいいます。例えば、相手方を殴り暴行罪に問われた場合、相手方を殴るといった暴行行為を始めた瞬間から、実行に着手したとされるということです。
実行行為を開始したかどうかの判断基準は、「構成要件的結果発生の現実的危険性を惹起する行為を開始した時点に実行の着手を認める」というのが一般的です。簡単に言うと、犯罪結果を起こす恐れのある行為を開始した瞬間からということです。
先程の例では、相手方を見つけて睨むという行為には、それだけでは暴行行為をするかどうかはっきりとは分からないため実行に着手したとはいえず、殴りかかろうと近付き拳を振り上げた瞬間から実行行為が開始したといえるでしょう。
判例では、ダンプカーに乗った加害者が、女性と情交を結ぶ目的で徘徊走行中に、被害者を見つけ声を掛け、追尾したが相手にされなかったため、付近の空き地に車を停め、被害者を車に引きずりこませた際に全治10日間の傷を負わせ、その後約5キロ離れた工事現場まで移動し姦淫した事案において、この引きずり込む際の傷害が傷害罪か強姦致傷罪(現在の強制性交等致傷罪)かをめぐって争われたケースにおいて、「被害者をダンプカーの運転席に引きずり込もうとした段階においてすでに強姦に至る客観的な危険性が明らかに認められるから、その時点において強姦行為の着手があったと解するのが相当」であるとしました。
「②構成要件的結果が発生しなかった」とは、既遂に至らないことです。これには①実行行為が終了しなかった場合と、②実行行為が終了した場合があります。例えば、殺意を持って相手方をナイフで刺した場合、左胸を刺そうと思ったが逸れて右腕を刺し、それ以上危害を加えることができなかった際は①にあたり、左胸を刺して危害を加えることを終えたが死に至らなかった際は、②にあたります。
なお、43条ただし書きの「自己の意思により犯罪を中止した」に関しては、中止未遂犯といわれ、これについてはまた別の記事で解説します。

 

・強盗未遂罪が成立するか
では以上の未遂犯の成立要件を踏まえながら今回のケースを検討します。
まず、236条1項で「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した」と記されているので、実行の着手時期は手段としての暴行・脅迫行為の開始時点であり、既遂時期は行為者又は第三者が財物を取得した時点となります。なので犯罪の実行に着手したかどうかから検討します。
第一に、「暴行又は脅迫を用いて」といえるかどうかですが、本罪の「暴行又は脅迫」は、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものでなければなりません。「相手方の反抗を抑圧する程度」とは、被害者の主観を考慮せず、一般人を基準に客観的に判断されます。その判断基準は①被害者側の事情、②行為の状況、③行為者側の事情を総合的に考慮します。
今回のケースでは、何も事情を知らないDに対して、いきなりナイフを目の前に突き出し、「動くな。お前の家に金があるのは知っている。大人しく出せ。」と言いました。通常宅配便などで注文を頼み、ドアを開けた途端にこのような行為がなされたら、一般人であれば、驚きを隠せず反抗も出来ないでしょう。
また、CとDは知り合い程度の仲であったことから、Dとしては思いもよらない行動であったといえます。よって、本罪に該当します。
第二に、強盗罪は窃盗罪と同様に、故意のほかに不法領得の意思が必要があるとされています。不法領得の意思の内容は①排除意思と②利用・処分意思の両者が必要とされています。
不法領得の意思についての詳細な解説は前回のコラムを参照してください。
今回のケースでは、Cは家計に苦しみ本件行為に至りました。このことから、①Dの金品を自らの物とし、②C自らの生活費に充てるということが導き出されるため、本罪に該当するといえます。以上から、犯罪の実行の着手したといえます。
次に構成要件的結果が発生しなかったかどうかですが、既遂時期が行為者又は第三者が財物を取得した時点なので、今回のケースではCはDからキャッシュカードと現金を強取することが出来なかったことため、既遂時期に該当せず、構成要件的結果が発生しなかったといえます。
違法性に関しては正当防衛(36条1項)などの事実はなく、責任に関してもDは精神の障害等はなく心神喪失者等でないので、以上見てきたことをまとめるとCの行為に強盗未遂罪(243条)が成立するといえそうです。

 

・刑罰について
では、成立したとしてどのような刑罰が科せられるのでしょうか。43条で「その刑を減軽することができる」と記されており、有期の懲役又は禁錮を減軽するときはその長期及び短期の二分の一を減ずる(68条3号)ので、236条1項で「5年以上の有期懲役に処する」と記されていることから、期間に関しては、「2年6ヶ月以上10年以下」に減軽できるということになります。ただし、本罪は任意的減軽であるため、裁判官の判断によっては減軽されない可能性もあります。

 

・まとめ
よって、Cの行為は強盗未遂罪(243条)にあたり、減軽される場合、「2年6ヵ月以上10年以下」の懲役が科せられるということになります。
刑に関しては、犯行態様や動機、初犯か前科を持っているかなどによって変わります。

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